森小児科クリニック よくある感染症

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Last updated 2017-12-12
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福岡県の感染症の発生状況について

LinkIcon福岡県感染症発生動向調査

ウイルス感染症(クリックしてください)

インフルエンザ 2012.5.11 更新

潜伏期   1~2日
病因  インフルエンザウイルス A型、B型   2009年に流行した新型インフルエンザは インフルエンザ A/H1N1 pdm09 と呼ばれるようになった。2010年から11年にかけてA香港型、B型ととも流行した。

症状  一般的に急な発熱で始まり、全身倦怠、頭痛、咽頭痛、筋肉痛、関節痛の症状が多いが、すべてそろわないことがある。無治療の場合、気管支炎の症状が続くことが多く、肺炎に進行することもある。
神経・筋症状として 脳炎・脳症、筋炎をおこすことがある

治療  抗ウイルス薬(タミフル、リレンザ、イナビル)と対症療法 他に注射薬の抗ウイルス薬がある

登校・登園停止期間  発症した後5日を経過し、かつ解熱した後2日(幼児にあっては3日)を経過するまで

LinkIcon厚生労働省インフルエンザQ&A

伝染性紅斑(りんご病)

潜伏期 10~20日
病因  パルボウイルスB19の感染

症状  1週間程度 倦怠、関節痛、微熱があり、頬、四肢伸側に紅斑(皮膚が赤くなる状態)がある。発疹は1週間程度で消えることが多く、時に1ヶ月くらい繰り返すこともある。皮膚の軽い熱感、掻痒があり、蕁麻疹がおこることがある。

合併症 妊婦が感染すると流産の可能性が高くなり、胎児水腫と呼ばれる新生児疾患をおこすことがある。

治療 掻痒があれば抗ヒスタミン剤などの内服
登園・登校停止期間はない。発疹がでると、ウイルスの排出はないので集団生活は可能。



水痘(みずぼうそう)

潜伏期   2~3週間
病因   水痘・帯状疱疹ウイルスによる感染

症状  体幹部がら皮疹が出始め、四肢に広がる。
     皮疹は紅色丘疹→水疱→痂皮(かさぶた)になり、散在する。

合併症  皮疹の二次感染(細菌感染) 脳炎
治療  抗ウイルス薬内服と対症療法(発熱、掻痒に対して)
登園・登校停止期間  痂皮(かさぶた)が乾くまで


おたふくかぜ(ムンプス、流行性耳下腺炎) 2012.5.12 更新

潜伏期  2~3週間
病因  流行性耳下腺炎ウイルスによる感染

症状  耳下腺、顎下腺の腫脹、疼痛 発熱
合併症 脳炎、髄膜炎、感音性難聴、膵炎、精巣炎、卵巣炎

治療 なし  疼痛、発熱に対して対症療法
登園・登校停止期間  耳下腺,顎下腺又は舌下腺の腫脹が発現した後5日を経過し,かつ,全身状態が良好になるまで
2012.5.12 更新






アデノウイルス感染症

潜伏期  5~7日

症状  アデノウイルスの型によって違いがある。発熱、呼吸器症状、眼症状、消化器症状を呈する型があるが、膀胱炎をおこす型もある。
扁桃炎、咽頭結膜熱(プール熱)のタイプが多い。

治療 経過観察のみ 安静、水分補給につとめる。
登園・登校停止期間 主要症状が消退したあと2日経過するまで


突発性発疹

病因  ヒトヘルペスウイルス(HHV)6型.、7型の感染
    6ヶ月から1才6ヶ月の乳幼児に好発

症状  2~5日間の発熱(39~40度出ることが多い)、下熱したあと、顔面、体幹に発疹が出現、経過途中に下痢、軟便になることが多い。

合併症  まれに急性脳症・脳炎
治療 特になく、経過観察



手足口病

潜伏期  4~5日
病因  エンテロウイルス(何種類もある)の感染。

症状  口腔、手、足に水疱ができ、臀部、膝の前面にも水疱、丘疹ができることがある。口の中の水疱は破れると痛みをともなう。発熱をともなうこともある。

治療 治療薬なし。口の中の痛みが強いときは痛み止めの塗り薬を使用する。
登園・登校停止期間   発熱があるとき、食べられないときなどは自宅安静し、症状が軽いときは登校・登園は可能。


ヘルパンギーナ


潜伏期  4~5日
病因  エンテロウイルス(何種類もある)の感染でおこる。

症状 発熱(39~40度)をともなうことが多く、咽頭痛(のどに水疱形成のため)がある。

治療 特に治療薬なし。
登園・登校停止期間   発熱があるとき、食べられないときなどは自宅安静し、症状が軽いときは登校・登園は可能。



RSウイルス感染症

潜伏期  4~6日
病因  RS(Respiratory Syncytial)ウイルスの感染
     飛沫感染あるいは鼻汁、喀痰のウイルスが手指、物を介して感染する。

症状  発熱、鼻汁が数日、その後咳嗽が増える。
 年少時、特に乳児が細気管支炎をおこし呼吸障害(喘鳴、陥没呼吸などがみられる呼吸困難)をきたすことが多い。
合併症  無呼吸、中耳炎、急性脳症
治療   気管支拡張剤の吸入・内服
      ステロイドの投与
          (効果については見解が分かれる)
      症状が重ければ入院治療(輸液、酸素投与)


 9月ごろから患者数が増加、12月にピークとなり春まで続く。
 1才までに半数以上がかかり、2才までに100%近くが感染する。新生児、乳幼児や免疫不全があれば重症化しやすい。入院患者の年令のピークは2~5ヶ月令である。年長児、成人はかかるが重症化は少ない。しかし、感染源になる。
 終生免疫ではないため繰り返しかかる。

ロタウイルス感染症

潜伏期  2~3日
病因 
  ロタウイルスの感染による。
  ウイルスのタイプが何種類もあり、繰り返し感染する。
  吐物、便中のウイルスが、手指や物を介して感染する。

症状 
 急性胃腸炎(嘔吐下痢症)の症状が主である。 
 突然の嘔吐があり、そのあとに白色、淡黄色の水様下痢が続くことが多い。血便は通常みられない。乳幼児の下痢は1週間以上続くこと多い。
 発熱は3~5割にみられる。

合併症 
 下痢、嘔吐を繰り返すことによる脱水症、けいれん、腎不全、急性脳炎・脳症(インフルエンザウイルスなどについで3番目に多い)

治療 
  水分・塩分補給、食事療法が主で、回復を待つことが必要。
  脱水症が進行すれば輸液(点滴)を実施。    



 日本において、ロタウイルス胃腸炎は毎年120万人が罹患し、そのうち8万人近くが入院治療している。
 平成23年11月からロタウイルスワクチン(生後24週までに2回接種、任意接種)が接種できるようになりました。


ノロウイルス感染症

潜伏期  1~2日
病因 
  ノロウイルスの感染による。
  感染者の吐物、便中のウイルスが、手指や物、食品を介して経口感染する。
  非加熱の汚染された2枚貝(カキなど)からの感染

症状 
 嘔気、嘔吐、下痢が主な症状である。 
 脱水症および吐物による窒息に注意

治療 
  対症療法のみで水分・塩分補給、食事療法をして、回復を待つことが必要
  脱水症が進行すれば輸液(点滴)を実施
  ノロウイルスの増殖を抑える薬剤はない。 

感染防止対策
 ノロウイルスの感染は次亜塩素酸ナトリウム(ハイターなど)の使用、85℃以上で少なくとも1分以上の加熱で防ぐことができる。
 手洗いの励行

 ウイルスは症状が消失した後も3~7日間は便中に排出される

  集団発生すれば24時間以内に保健所に届出(食品衛生法による)


LinkIcon厚生労働省ノロウイルスに関するQ&A

細菌感染症(クリックしてください)

溶連菌感染症

病因   A群β溶血連鎖球菌の感染

症状   咽頭痛、発熱があり、発疹が出ることが多くある。皮膚の感染が主なときもある。

合併症  リウマチ熱(現在はほとんどみられない)、急性糸球体腎炎
治療   抗生物質の内服

登校・登園停止期間   治療開始後して2、3日経過するまで

家族内感染を防ぐため、抗生剤の予防内服をすることがある。
健康な保菌者(キャリアー)が周囲にいることがある。



伝染性膿痂疹(とびひ)

病因  連鎖球菌、黄色ブドウ球菌の皮膚感染
夏季に多いが、暖房、厚着で発汗が多いと冬季でもおこる。

症状  皮膚に、水疱(内容は混濁した液体)、びらん、痂皮(かさぶた)が広がる。ほとんど発熱はない。

治療  抗生物質の内服・外用(塗布)
登校・登園停止期間  全身状態がよければ通園・通学は可能




マイコプラズマ感染症

病因  マイコプラズマ(Mycoplasma pneumoniae)の感染
潜伏期 1~3週間

症状  多くが呼吸感染症で発症する。発熱、咳が続き、咳は次第に増え、朝夜に激しく出るようになる。経過が長くなると肺炎をおこしていることが多い。発疹が出ることがある。

合併症 中耳炎、胸膜炎  まれに脳炎、心筋炎

治療  抗生物質の内服
登校・登園停止期間  全身状態がよければ通園・通学は可能



百日咳

 特有の咳発作(痙咳発作)をおこす急性呼吸器感染症
 母体から免疫が移行しないので、乳児期早期からかかり、1才以下、特に6生月以下の乳児は重症化しやすく、無治療であれば、罹患者の0.6%が死亡する。
 百日咳菌(Bordetella pertussis)の感染による。感染経路は鼻咽頭からの分泌物による飛沫感染および接触感染である。

 潜伏期:7~10日


症状 臨床経過から、カタル期、痙咳期、回復期の3期に分ける。
    発熱はない。
 1)カタル期(約2週間) 普通のかぜ症状(咳、鼻汁)で始まり、次第に咳の回数が増え、激しくなる。
 2)痙咳期(2~3週間) 特有の発作性の連続する咳(痙咳)で、短い咳が連続して起こり、続いて息を吸うときにヒューという音がする状態となる。このような咳発作が繰り返し起こる。
 3)回復期(2、3週間~) 激しい咳発作は次第に減ってくるが、突然に咳発作が起こることを繰り返す。
   全経過は約2~3ヶ月である。

 成人の百日咳は咳が長期にわたって続き、典型的な咳発作を示すことなく軽症で見逃されやすい。菌の排出があり、感染源となる。

 乳児、特に6生月以下の乳児は特徴的な咳がなく、単に息を止めているような無呼吸発作をおこし、呼吸停止することがある。

 合併症 無気肺、肺炎、脳症(原因ははっきりしていない)


 治療  抗生物質(マクロライド系)の投与
      鎮咳去痰剤、気管支拡張剤の投与
      症状が重ければ、ガンマグロブリンの投与など追加治療

 登校・登園停止期間 : 特有の咳が消失するまで、又は5日間の適正な抗菌剤による治療が終了するまで


  母体からの経胎盤移行免疫が無い百日咳は、新生児期から罹患する可能性がある。百日咳は予防が重要で、3種混合(百日咳・破傷風・ジフテリア)ワクチンは3生月から接種できる。